「蛸の松」は、明治を迎えてもその雄大な姿が見られ、『大阪摂津名所図絵大成』をみると、「枝葉繁茂し四面に垂れ恰も蛸の如し、すこぶる大樹の名木なり、この辺河岸にして景色もっとも絶景なり」と紹介されています。写真にも多く残されていますが、明治の後半には枯死してしまいました。現存していれば、樹齢400年前後の巨木ですが、その切り株は現在、大阪教育大学に大切に保存されています。
平成16年6月、護岸の美化にあわせて、大阪府師範学校附属演習小学校(現大阪教育大学附属天王寺小学校)が久留米藩蔵屋敷跡地に開校した縁によって、同窓会である雛松会が、かつての風趣を偲んで、「蛸の松」をこの地に再現しました。